最後は人脈である
かつて営業の世界で長きに亘って主流であったお願い型セールスは、提案型セールスに対比され、ダメなもの、時代遅れなものとして否定続けられてきた。それは、かつての小さな酒屋や事務機器営業のように「何か(ご注文は)ありませんか」「また買っていただけませんか」というお伺い、お願い型のセールスである。
しかしながら私は当時から、お願いしてそれでいけるのであればむしろ素晴らしいスタイルではないかと思ってきた。それが成り立っているのは根底に信用、長年の付き合いに基づく頑強な人的基盤があるからこそである。ちなみに信用の信とは本当と思う、用はとりあげること。これまでの行為や功績により、その人は確かであり信じてもよいと判断することである。同じ商品・サービスであればこの人から買いたい、この人に頼みたいである。中には多少品質が劣っていても、多少価格が高くても、それでもというケースさえある。 私が最も大事とするのはこれら信用をもとにつながる人脈である。時代はオンライン、AI などと変われど、最終的に決め手となるのは人、人脈である。特にBtoBはそうである。貴方が言うなら、貴方の為なら、多くの場でこの人脈が威力を発揮している。私も過去において、自負できる提案を何度も「ごめん、すごく良い提案ですが、長いご縁(先)を断ち切れなくて」と失注した思いをもっている。だからこそ以来、素晴らしい友人・人脈を築くことに注力してきた。
さあ人脈を築こうではないか。 人脈で最も大事な要素は「誠意と誠実」、これをベースに以下3点に取り組んでみよう。
(1)リバース :常に相手の立場や気持ちになって考える、自分が相手だったらどう思うだろうか(2)コミットメント:約束したことは忘れない、約束事や時間を守る、悩み事は必ず聴く (3)マネジメント :人脈にも管理が必要だ、ご無沙汰続きでは信用の蓄積にならない。訪問やメールや電話などでご無沙汰の期間を作らない、1か月で何らかでつながっておくことである。SNSが自然なつながりとしては良いのかも知れない。
これらの積み重ねで貴方にとってかけがえのない素晴らしい人脈ができることを祈っています。