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企業の存在意義、パーパスについてディスカッションしよう

パーパスとは、社会とのつながりを強く意識し、社会における企業の存在意義を宣言するもの、つまり「社会において、企業が何のために存在し、事業を展開するのか」を示すものです。

例えば、P&Gグループは、1987年に「自社製品に最高のクオリティーと価値を与え、世界中の顧客のニーズを満たす」というパーパスを掲げました。以来、約180ヵ国で製品を提供する同社は、材料調達において紛争鉱物を排除するなど世界各地でパーパスを起点としたさまざまな取り組みを行うことで世界中のお得意先や消費者に支えられ、現在まで堅調に成長してきました。

また、米国LinkedInが、2016年7月に3,000人のビジネスパーソンを対象に実施した調査では、「人々の生活や社会に対してポジティブなパーパスを掲げる企業で働くならば、給与が下がってもいい」と答えた人は全体の49%、ほぼ半数という驚くべき結果が出ました。内、「給与が1~5%下がってもいい」が20%、「5~20%下がってもいい」が19%、残りの10%に至っては何と「20~100%下がってもいい」と答えたらしい。如何に企業の存在意義に関心をいだいているかが容易に理解できそうです。

企業は、利益を追求するだけでなく、現代の社会課題にフォーカスして活動することで、従業員や社会・投資家といったステークホルダーから「信頼」と「共感」を得られ、それらがブランドの認知向上やロイヤリティ(loyalty)の向上、ひいては利益の増加にもつながる。パーパスを明確にし、パーパスに基づいて社会課題に向き合い続けることにより、そのようなステークホルダーが増え、企業の持続的成長の可能性が高まるのです。

パーパス追求のメリットは大きくは以下の2点です。

(1)ステークホルダーからの共感を得られる:パーパスを設定し、実際に取り組むことで、そのパーパスに共感するステークホルダーから数多くの支持や支援を得られます。

(2)従業員のロイヤリティやワークエンゲージメントが向上する: パーパスを掲げて働く意義を明示し、その内容が企業と従業員共通の価値観になることで、従業員は誇りをもって業務を遂行できるようになります。そして自然と従業員のロイヤリティやワークエンゲージメントが高まり、皆が個人の力を最大限に発揮しやすくなり、結果として生産性が向上し、企業業績に貢献しやすい組織が形成させることになるのです。

まずは、パーパスディスカッションから始めてみませんか!

VISIONLINK経営ブログ

保木本 正典

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