企業は環境適応業。今、“脱ハンコ”の動きに自民党内からも異議を唱えるなど混乱の様相を呈しているが、私は経営の視点から最終的には、時代の流れや世の中のニーズを前にして当事者も国会議員も成すすべなしと思う。まず、今騒いでいること自体、遅すぎる。デジタルトランスフォーメーションの時代、、、もっと早く気付いて対応すべきである。これは、ハンコ×デジタルの流れ=電子印といった単純な話ではなく、これまでハンコ作りで培ってきた技術が次代のニーズに役立つことはないのか等々の検討である。なければ廃業、淘汰である。それが自然であり、自然に逆らうと大きな害をもたらすであろう。
私は電子印が普及されても今のハンコ関連の方々の後継事業にはならないと思う。技術が違う、技術が違えば参入するのは異業種である。ところでハンコの機能は、正しいものとそうではないものとの見極めだ。つまり微細な技術が特長だ。これはハンコ屋さん一人では立ち向かえないが、デジタル関連のアライアンスなどがあれば次代のニーズを取り込める可能性もあるはず。よくよく見るべきだ。未来創りは、今の自分を守ることにあるのではなく、変わりゆくニーズにどう対応するかにある。